前々からいつか保有しようと、虎視眈々と見つめ続けているけれど、なかなか購入チャンスに恵まれない銘柄。世界光学フィルム業界の一角を担う”恵和(4251)”。その企業の実力や得意先、そして取引関係を通じて見える世界的な立ち位置を備忘録としてまとめておきます。
🏢恵和(4251)の基本情報
- 上場市場:東証プライム(上場年:2019年)
- 業種:化学
- 主力事業:光学シート(ディスプレイ用途)、機能性フィルム(包装資材など)
- 技術の強み:
- シーティング技術(成膜)
- ラミネーティング技術(積層)
- コーティング技術(塗布)
これら3つの技術を自社で保有している企業は少なく、恵和の競争力の源泉になっている。
📈業績と財務指標の分析
2024年12月期(実績)
- 売上高:211.3億円(前年比 +20.3%)
- 営業利益:47.4億円(前年比 +93.0%)
- 経常利益:52.1億円(前年比 +88.9%)
- 純利益:27.9億円(前年比 +40.7%)
- ROE:12.88%
- 自己資本比率:71.7%
2025年12月期(予想)
- 売上高:209.7億円(微減)
- 営業利益:35.1億円(前年から減少見通し)
- 減益の要因として、市場環境の一時的な反動が挙げられる。
株式指標(2025年6月時点)
- PER:6.74倍(1年前比 -45.78%、5年前比 -70.43%)
- EPS:144.74円
- PBR:0.82倍
➡️ 明らかな割安水準。利益はしっかり出ており、PBRも1倍を下回ることから、資産面でも評価余地あり。バリュー性と成長性を併せ持つ銘柄として注目できる。
🤝得意先・瑞儀光電(Radiant Opto-Electronics)について
- 本社:台湾・高雄市
- 設立:1995年(台湾証券取引所上場、証券コード:6176)
- 従業員:約29,000人
- 製品:
- バックライトユニット(BLU)
- 導光板・拡散板 など
- 最終用途:
- ノートPC、スマホ、タブレット、液晶テレビ など
🌍特徴と強み
- AppleのMacBook向けに7年間独占供給の実績あり
- 台湾国内に大規模な研究施設を建設中(高雄・苗栗)
- 自己資本利益率や配当利回りも高く、財務面も安定
📊市場シェアとポジション
- LCDバックライトユニット市場の主要プレイヤー
- 医療向けディスプレイ分野では30〜35%のシェアを保有
- アジア太平洋地域(中国・台湾・韓国・日本)が主要製造拠点
💡最後に(投資メモ)
- 恵和は単体では地味な印象もあるが、世界的サプライチェーンに組み込まれている点が強み
- 特に瑞儀光電との関係を通じて、間接的にApple製品に採用されている可能性もあり、今後の伸びしろは大きい
- 財務健全性・技術力・テーマ性(ディスプレイ/半導体材料)を考慮すると、NISA枠のウォッチリスト候補として有力
- 現在は1株979円、PER6.74倍、PBR0.82倍と指標的に割安水準。業績に対して株価が過小評価されている印象あり
気になった点や業績の変化などは、今後も定期的にチェックしていきたい。