2025年、遺族年金の制度が変わります。なんだか難しそう?たしかにそうかもしれません。でも、ふだんの暮らしの中で、急に「年金」や「保険」と向き合わなくちゃいけなくなる瞬間って、いつ来るか分からないんです。
この記事では、なるべく柔らかく、なるべくわかりやすく。
2025年に予定されている「遺族年金制度の改正」について、一緒に見ていきましょう。
🧭 遺族年金ってなに?
まず「遺族年金」は、家族を失ったときに残された遺族の生活を支えるための公的な制度です。
会社員の方などが加入している厚生年金には「遺族厚生年金」、
自営業の方や専業主婦(夫)などが加入している国民年金には「遺族基礎年金」があります。
多くの人にとって「まだ先の話」と感じられるかもしれませんが、
配偶者が若くして亡くなった場合や、子育て中に起きた突然の事故など、実際には意外と身近なテーマでもあります。
🔧 何が変わるの?──2025年の主な改正ポイント
今回の改正では、次のような点が大きく見直されます:
📉 遺族厚生年金の支給期間が短くなるケースがある
- 18歳未満の子どもがいない20〜50代の配偶者に対する支給が、原則として5年間の有期給付になります。
- つまり、これまでは「一生もらえる」前提だった方が、条件によっては5年しかもらえないことに。
👨🦰 男性にも支給の対象が広がる
- これまでは「妻に支給」というイメージが強かった遺族年金ですが、
今回の改正で、60歳未満の男性配偶者にも支給されるようになります。 - 男女平等の観点からは歓迎すべき変更ですね。
🏠 支給要件や停止条件の見直し
- 特に、受給権を持たない父母と同居している場合など、これまで支給が停止されていたケースにも新たな運用が加えられそうです。
✅ 遺族年金がもらえる?チェックポイント10
遺族年金が実際にもらえるかどうか、判断の目安となる10のチェックポイントをまとめました。
- ❌ 国民年金のみに加入していた → 遺族厚生年金は対象外
- ❌ 厚生年金加入期間が10年未満 → 支給要件を満たさない場合あり
- ✅ 厚生年金に10年以上加入 → 遺族厚生年金の支給対象
- ✅ 亡くなった方が現役で就労中だった → 厚生年金の加入中なら原則支給対象
- ❌ 子どもがいない配偶者(かつ若年) → 2025年以降は原則5年間の有期給付に
- ✅ 18歳未満の子どもがいる配偶者 → 遺族基礎年金も対象になる可能性
- ❌ 生計を維持していない(別居・別財布など) → 支給対象外の可能性
- ✅ 年間850万円以下の収入の配偶者 → 所得制限により受給可
- ✅ 男性配偶者(60歳未満)で妻が厚生年金加入者だった → 2025年以降は対象に追加
- ❌ 共働きで本人に十分な収入がある → 支給されない/制限される場合あり
🛡 生活への影響はあるの?
正直なところ、大いにあります。
たとえば、子どもがいない共働きの家庭で、ご主人を突然亡くした奥様が、
「年金でしばらく生活を…」と考えていたら、実は5年で支給が終わる──なんてことも。
一方で、これまで対象外だった男性配偶者にも支給されるようになるなど、
「不公平をなくす」という方向での改正も含まれています。
つまり、「もらえるはず」と思っていた人が減る一方で、
「もらえなかった人」がもらえるようになるケースもあるということです。
🔍 いま、できることは?
今すぐにでもチェックしておきたいのは:
- ✅ 自分や配偶者がどの年金に加入しているか
- ✅ 現行制度で、万一のときに支給対象となるかどうか
- ✅ 今回の改正でその条件がどう変わるか
もし少しでも「分かりにくいな」と思ったら、
お住まいの地域の年金事務所や社労士さんに相談するのがおすすめです。
✨ おわりに──未来の安心は、いまの「知る」から
🧓 ちなみに、この記事を読んで「自分は対象外かも?」と思った方も、ぜひご家族のことを思い浮かべてみてください。たとえばお母さんやお父さん、あるいは祖父母の代が該当している可能性もあります。
制度を知っておくことは、自分のためだけでなく、大切な人を守ることにもつながります。
年金や税金、社会保障の話って、どうしても固くて遠いものに感じちゃうよね。
でも、大切な人を守るための「準備」は、知ることから始まります。
今回の改正は、2025年からの適用だけど、
今からでも「ちょっと調べてみる」だけで、何かが変わるかもしれません。
「もらえると思ってたのに」ではなく、
「準備しててよかったね」と言える未来のために。
少しずつ、いっしょに備えていきましょう。
※補足 この情報は2025年6月時点の情報となります。ご不明な点や正確な情報が必要な場合は、年金ダイヤル(0570-05-1165)へご相談ください。